Acquire

・「アクワイア」ってなんだろう?

一言でいいますと、ホテルを潰してお金を稼ぐゲームです。
この説明だけではわかりませんよね。
ルールについてはこのサイトで詳しく紹介されておりますが、
ホテルと株を扱ったビジネスゲームです。
骨子はM&Aなのですが、これが世界で二番目に遊ばれている
ボードゲームなのです(第一位はモノポリー)
それだけの評価を受けているゲームですので、是非広めておきたく、
ここにちょっとした戦術を記載しておきます。
これからプレイする人。プレイしたけどよくわからなかった人。
石にかじりついてでも勝ちたい人は、読んでおくといいことあるかもね♪


☆新しいホテルはどれがいいの?

初心者が一番最初に迷うポイントです。
私の基準は、以下の3つになります。

※周囲のタイルを持っているか?

 周囲のタイルを持っていれば、育てることもできるし
新しいホテルを近くに建てることもできます。
また、新しいホテルが出来たときに潰すこともできますので、
これは非常に有利です。

※ホテルの場所はどうか?

 ホテルを端に建てても、周囲のタイルが無いと
成長しませんし、関連タイルが少ないので、他プレイヤーも
協力してくれない可能性が高いです。
但し、端のホテルでも周囲に単独のタイルがあり、
ホテルが建ちそうな予感があれば、一概には言えませんが。

※お金はいくらあるか?


 これは自分の資金と他プレイヤーの資金を比べます。
自分が他プレイヤーより多いか少ないかで、
建てるホテルを選別します。

この組み合わせで、どのホテルにするか決めております。
例をあげますと、

周囲タイル・・・あり 場所・・・中央

これなら間違いなく格安ホテルです。
そこが育ってもいいですし、周囲にホテルができるかもしれません。
どちらにせよ、将来有望なホテルであることに間違いありません。
是非13枚まで買い上がりたいですね。

周囲タイル・・・なし 場所・・・端

これは高級ホテルでいいでしょう。
高級ホテルを建てて、設立ボーナスを貰い、
そこの株を買わないという方法です。
所謂『建て捨て』ですね。
他プレイヤーが買ってきても、設立ボーナスがあるので
筆頭の座は守れますし(資金があれば、の話ですが)

周囲タイル・・・なし 場所・・・中央 お金・・・他より多い

これは微妙ですが、高級ホテル又は一般ホテルでしょう。
中央に高級ホテルがあれば、突き刺すのに役に立ちますし、
(他プレイヤーにとっても有利ですが)
資金が他プレイヤーより多いということは、高級ホテルを経営するのに
適した条件です。

それから、ホテルを建てるときに周囲にホテルが既に
ある場合は、どのホテルでもいいです。
建てて株をわんさか買いましょう。
関連タイルを持っている場合に限りますけど。
勿論、持って無くても買わなきゃいけないことは多々ありますがね。


☆三位の株主にならない

このゲームでは、いくら株を買っても損はしません。
それは、値下がりという条件が無いからです。
ということは、ホテルが潰れたときのボーナスを
貰えるか否かが大きなキーになってきます。

例えば、A君がαホテルを建てて、株を3枚買いました。
B君もαホテルの株を3枚買いました。
この場合、C君は、α株を買ってはいけません。
なぜなら、株は25枚しかないからです。
今、A君の手元に3枚+設立ボーナスの1枚で4枚。
B君は3枚の株を持っています。
残りは18枚です。
これを3人で3枚ずつ買いますと、
A君・・・10枚、B君・・・9枚、C君・・・6枚
このようになってしまい、絶対にC君にはボーナスは入りません。

ですが、C君がこの近辺のタイルを持っており、
どうしてもこのα株で勝負したいのであれば、
こんな方法があります。

C君はα株を2枚購入します。
これが「2枚買いの法則」といわれるプレイです。
もし、次巡でA君がβホテルを建てて株を3枚買ったとします。
B君もβホテルを3枚買った場合、C君は間髪入れずに、
αホテルの株を3枚買います。
そうすると、A君・・・4枚、B君・・・3枚、C君・・・5枚
このようになります。
αホテルに潰れる条件があるのなら、C君は暫定ですが筆頭です。
また、このまま株を買い続けていく場合、
残りは13枚ですので、A君・・・10枚、B君・・・7枚、C君・・・8枚となり、
C君に二位の株主の座が転がり込んできます。

といっても、これは”A君が次巡に新規ホテルを建てる”というのが
前提になっておりますので、こう綺麗に決まることは少ないのですが。


☆発展するホテルと潰すホテル

6千ドルという与えられた資金を運用していく場合、
いくつものホテルに色気を見せるより、2つ〜3つのホテルを
確実に経営していく方が、将来性は高くなり、勝利に近づきます。
それでは、自分が経営しているホテルをどうしたいのか、という
ビジョンを、最低でもホテルが7軒出揃うまでには固めておきましょう。
勿論、全てのホテルを発展させていけば、
最後に貰うボーナスも大きくはなるのですが、
それではゲーム中に全くお金が入らなくなり、
ツモ切りマシーンとなってしまいます。
また、資金のあるプレイヤーに競りかけられると、
対抗することができずに筆頭や二位の座を明渡さなければ
ならないこともしばしばあります。
ですから、資金を得るためのホテルと、発展させるホテルを
よく見極める必要があります。

最も、これは思い通りにいかないことの方が多いのですがね。


☆高級ホテルの筆頭になるには

高級ホテルと格安ホテルでは、ランクが2つ違います。
高級ホテルの11軒オーバーは、格安ホテルの31軒オーバーと同価値です。
ですので、格安ホテルを経営するより、高級ホテルを経営した方が有利となります。
が、高級ホテルは2軒で1株400ドルと高額です。
仮に自力で建てて筆頭になろうとすると、4,800ドルかかります。
これでは他のホテルに手が出せません。
幸運にも41軒オーバーとなったにしろ、27,600ドルでは到底勝てません。

では、どうすればいいのでしょう?
一番簡単なのは、格安ホテルを高級ホテルに突き刺してしまうことです。
格安ホテルの株をとにかく買い込んで、2:1で高級ホテルの株に交換してしまうのです。
格安ホテルの株12枚で、高級ホテルの株6枚。
貰ったボーナスで高級ホテルの株を3枚買えれば、9枚で2位は確定します。
これをもう一度繰り返せば、高級ホテルは大きくなりますし、筆頭になることもできます。

こういった2:1交換狙いのホテル設立は、ゲームをしていてしばしば
見受けられます。高級ホテルの筆頭や二位の株主は、
防衛する意味でボーナスに絡めなくても、株を買ってくることはよくあります。
こういう凌ぎ合いも、アクワイアの面白さの1つと言えるでしょう。


☆貧乏人を食え

このゲームは、タイルを置いて株を買うことの繰り返しです。
続けていけば当然、資金不足になります。
資金を得るには、ホテルを潰すしかありません。
が、ホテルを潰せない人は、いつまでたってもお金が増えません。
そこで、お金ができたらこういうプレイヤーの株に注目します。
伸びるホテルはどれで、株を何枚持っているか?
それがわかったら、その枚数以上に株を買えばいいだけです。
無抵抗の相手を殴りつけるようなプレイですが、
これが一番勝利に近いのも事実です。
(アメリカナイズされているゲームですので、力の強い方が勝ちってことなのでしょう)


☆貧乏人を救え

どうして、さっきとは逆のことが書いてあるのでしょう?
それは、トップを潰すためです。
トップ走者は豊富な資金で貧乏人を食い物にしますが、
二番手、三番手のプレイヤーがこれをしていては、
トップ走者に一歩遅れたまま、追いつくことができません。
そこで、資金不足に喘いでいるプレイヤーにお金をあげてしまいます。
要するに、ホテルを潰してあげるんです。
そうすれば資金力を得て復活し、トップ走者から食い物にされるのを
防ぐことができます。
これがすなわち、二番手、三番手プレイヤーの利益になります。

他人にお金を渡すというのは怖い一面もありますが、
こういうプレイができるようになると、実力が一段階アップし、
プレイの幅が広がります。


☆残す株券の枚数は?

ホテルが潰れると、株をどう処理するかの選択を迫られます。
売るのと2:1交換は比較的簡単ですが、
残すのが意外と難しいようです。
私としては、残すのであれば4枚というのはどうでしょう?
他プレイヤーにホテルを再興されても、筆頭は宣言できます
(残り枚数17枚ですので)
ただ、自分の望むところにホテルができるかどうかは
未知数ではありますが。
これを嫌うのであれば、1枚残しというのもいいのではないでしょうか?
私の場合、次手番プレイヤーが建てたいホテルの場所を吟味して、
売るか残すかを決めます。
だけど売っちゃうことの方が多いかもしれません。
お金持ってれば、いくらでも立ち回りが利きますから。


☆全ホールドするとき・しないとき

ゲームは中盤。
あなたは3軒のアメリカを潰しました。
筆頭のあなたは10枚。
2着のA君は6枚持っています。

なんて状況はよくあるんじゃないでしょうか。
このとき、全ホールドはオススメしません。
私なら4〜6枚くらい売却(または交換)します。
なぜかって?
では、例えば4枚売却したとして、その先のことを
シミュレートしてみましょう。

A君はあなたの株が6枚になったのを見て、全ホールドします。
そして自分の手番で、アメリカを再興するでしょう。
その後に、アメリカの株を3枚買うはずです。
こうしてA君の株は10枚になり、あなたは6枚。
さっきとは逆の形になりました。

それではさっきと形が逆になっただけじゃないかと思いませんでしたか?
ところが違うんです。
あなたの手元には、5千ドル以上のお金があるはずです。
そのお金があれば、今まで参入できなかった株にも手を出せるでしょうし、
買い足せなかった株も補充できるようになるでしょう。
ですが、A君にはそのチャンスはありません。
あなたがアメリカの筆頭を放棄したことによって、
最も良い設立タイルを吐き出さねばならず、
好きな株を買えるはずなのに、あなたから筆頭を
確実に奪うために、アメリカを買い足さなければならなくなりました。
つまり、1ターンA君の行動を縛ることができたのです。
その上、A君から感謝までされるんですよ。
こんなオイシイ話、どこにあるんですかね?

ちなみに、全ホールドしなければいけないケースもあります。
こんな場合でしょうか?

・そのホテルしか資金になりそうなものがない
・ボーナスが安くて、他の株に参入できない
・手の内に設立タイルと潰すタイルが揃っている(さらく巨大ホテルの筆頭になれる)


☆上家は踏まない

上家が筆頭で、自分が二着の潰れそうなホテル。
だけど上家が資金ショートなどが原因で、自分が筆頭になれるというケースは、
それほど珍しいことではありません。
ですが、それでいいのでしょうか?
自分でキータイルを持っているならそれでいいと思いますけど、
持っていないのならば、上家は踏まない方がいいでしょう。
というのは、上家は自分が筆頭を落とされたら、そのホテルを
潰してくれない可能性があるからです。
このゲームでは、ひとつのホテルを何度も潰して
転がしながら稼ぐのが楽な勝ち方ですが、その目論見が潰えてしまいます。
しかも上家が金欠だったとしたら、余計に踏まない方がいいでしょう。
上家が株を7枚持っていたら、自分は6枚で留めておくべきです。
そうすれば上家がタイル持っていれば潰してくれますし、
そのホテルを自分で再興できれば、今度は筆頭が転がり込んできます。

このプレイの真の目的は、上家と喧嘩をしないで、
お互いにお金を稼ぎましょうと提案しつつ、自分がちょっとだけ
得をしておくところにあります。
再興したホテルが大きくなれば、それは自分の資産のプラスです。
大きくならなくても、中盤くらいまでにまた潰れてくれれば、
さらに資金を得るチャンスですから。
そのときは既に株を13枚持っているでしょうし、3回目の再興では
自分が筆頭確定しているでしょうから。

このプレイの欠点は、ホテルが潰れたときに自分が設立タイルを
持っていないと、上家にまた筆頭を取られたり、他家に島流しを
食らったりすることでしょうかね。


☆どのタイルを出して、どの株を買うの?

7e 8e T
7f 8f
F 9g

自分でTのホテルを建て、株を3枚買って次の順番になったら、
近所にFのホテルが建ってた、なんてのはよくある話です。
このときに8fや9gのタイルを持ってたら何も悩む必要は無いのですが、
そんな漫画みたいな展開はまずありません。

では、こういうときはどうすればいいでしょうか?
こんなこと教わったりしてませんか?

7e 8e T
8f
F 9g

Fを大きくして、さらにTを3枚買う。

昔はこんなんだったんですよ。
だけどこれを繰り返していくとどうなるかといいますと、
TもFもどんどん大きくなってしまい、どちらかが潰れたときは、
片方は大成功でいいんですけど、もう片方は大失敗に終わってしまいます。

そこで、こんなのはどうでしょう?

7e 8e T
7f 8f
F 9g


他の地域にタイルを置いて、Fの株を3枚買う。

勿論、Fの株に二人以上が参入してる場合はこういうことをしてはいけませんが、
Fを1人しか買っていないようなら、是非こうするべきです。
それによって、自分がTの筆頭から転げ落ちても、キータイルを持っていない以上、
これがベストだと私は思っています。
その場合のメリットはこちら。

・どちらのホテルが潰れても、両方のホテルで2位の株主になっていれば、確実にお金にありつける
・どちらのホテルが残っても、自分が残ったホテルの筆頭になれる確率が高い
・残ったホテルの筆頭にならなくても、さらにホテルを転がすことができる
・育てるホテルと転がすホテルが手元で明確になる

前者に比べて見入りは若干減りますが、確実性はグンとアップしてます。
それに両方の2位の株主の座が守れるのなら、その周辺タイルが漬物にならない限り、
明るい未来図を描くことができます。

勘違いして欲しくないのですが、相手のホテルを大きくすることがいけないということではありません。
いきなり大きくするのは良くないのではないですか? ということです。
例えば筆頭が4枚、2着が3枚の状態で大きくすると、二人ともその株を
それ以上買ってくれなくなるのです。
そしてその株に投資されるはずだった資金は、他の株に回されます。
そのために自分が踏まれたりということも充分に考えられます。
ですから、筆頭が10枚くらいまで買い上がった状態で大きくしましょう。

以前は「レインボー作戦」などと言いまして、複数の株に手を出すのは良くないとされていましたが、
3〜4社くらいで2位を宣言して、中盤までに2〜3社くらいの処理ができてれば、
充分に戦っていけるはずです。


☆株は8枚

大きなホテルに絡んでいるとき、もし余裕があるなら、
そのホテルの株は最低でも8枚まで保有しましょう。
というのは、1つのホテルの株は25枚あります。
8枚持っているということは、必ず2着(タイ)を宣言できる枚数だからです。
このゲームでは筆頭と2着の差も大きいですが、2着と3着の差は雲泥だと思ってください。
だって3着の株主って、ボーナス入らないんですから。
7枚だと、他の人に9枚ずつとか10枚と8枚なんて格好で調整されたりします。
ホントによくあるんだから、こういうことって。

だからといって、8枚にすればいいってわけじゃありません。
株は多ければ多いほうがいいんですから。


☆6軒にしよう

序盤はとにかくホテルを潰すことが大切ですが、
中盤〜終盤はホテルの大きさが意味を持ってきます。
このゲームの場合、2軒から6軒までは同じように価格が上昇するのに、
6軒から10軒までは同じ価値なんです。
そこから先は10軒刻みで上昇していくんですけれども、
効率だけ考えるのならば、2軒のホテルを6軒に成長させるのが
もっとも優れていることがわかります。
もし仮に2軒のホテルの株を10枚持っていて筆頭だとしたら、
1軒大きくする度に2千ドル儲かる計算になります。
2軒から6軒まで成長させられたら、それだけで8千ドル儲かったことになるんですよ。
ゲームの終盤くらいになると、こういう差で決着がついたりもします。
これってとても重要なことだと思いませんか?


☆ベストゲームの条件

良いゲームというのは、
・ルールが簡単
・運と実力の要素がある
この2つだと言われており、アクワイアはこの条件を満たしております。
それ以外ですと、モノポリーやカタンがこの条件に合致します。
(このサイトにあるプエルトリコは運の要素が無く、囲碁や将棋に近いゲームです)
そのため、初心者には入りやすく、上級者でも充分に楽しめますし、
初心者が上級者を倒すことも比較的容易です。
また、毎回違った盤面になりますので、新鮮さもあって飽きません。
(ここはカタンにも通じますが)

アクワイアについては、50年以上前に作られており、
近代ボードゲームにおいては、モノポリーの次に歴史があります。
しかしこのゲーム、日本ではあまり復旧もしておりませんし、馴染みそれほどもありません。
それはこのゲーム特有のルールに原因があります。
『ホテルを潰してお金を得る』
この考え方が日本人に向かなかったのです。
何かを発展させて儲けるという考え方には溶け込めても、
何かを破壊して儲けるという発想を持てなかったようですね;

また、ホテル関係者もこのゲームに合わないようです。
ホテルの合併を見ると、リストラされるような気分になるんだそうで。
その代わり、整理屋を生業にしている人は上手いかもしれませんね。

このように好悪や相性で嫌う方もいらっしゃいますが、
非常によくデザインされたゲームであることは認知されておりますし、
不確定要素が多い中で、自分の思い通りの展開で勝てたときの
喜びは計り知れないものがあります。
是非一度、この感覚を味わって欲しいと思います。
完全にトリコになりますよぉ(笑)


※袋小路でのハウスルール


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